柔軟な姿勢


人間は気が付かぬうちに、確実に、自分の置かれた環境の色にどんどん染まっていく。
これは、ごく自然なことで、良いことだと思う。
大事なことは、人の意見に対して真摯に接し、考えは伝え、柔軟性な姿勢を失わないことなんだろうなと思った。


私が大学に入り、大きく影響を受けた組織は、今所属している研究室と
留学生センターの下部組織である留学生学生支援団体(通称105)。
今年で卒業生を輩出してから10年となるので、現役生とOBOGを交えての交流会を開催することにした。
直感的に、やったほうがいいと思ったので、手を挙げてオーガナイザーを請け負った。


交流会をより有意義なものにするために、現役学部生にヒアリングを行ったり、
社会で活躍されているOBOGに話を伺って、内容を詰めている最中だが、
意見をもらうと、自分の思考の偏りに気づかされる。
OBOGには文系が多く、私のように理系で、しかも大学教員を目指す人間が
珍しいからだろうが、想像以上に今の環境に影響を受けてることに気づく。


私に限らず、人間だれしも、どこかの組織に所属して、必ずその色に染まる。
それはごく自然なことで、私は悪いことではないと思う。
私のような人間は、社会的には少数派であり、
横断的に物事をとらえる必要に迫られる場面の多い今の世の中で、
違った角度から意見を言える、貴重な存在になりうると感じている。
特に最近、土木という文系と理系の中間的な分野に魅力を感じている。
気を付けなければいけないのは、自分と異なる意見を尊重し、
自分の考え方を伝え、よい考えには柔軟に対応する姿勢を失わないことだと思う。


国際性に関する諸問題(大学における留学生と日本人学生の関係の在り方、
業界内での国際競争における日本の在り方等)は専門分野と共に取り組んでみたい
(研究してみたい)問題だと思っている。