最終審査会を終えて

一晩たちましたが、見える景色は何一つ変わりませんでした。
肩の荷が下りたというか、むしろ重くなったかもなと思っています。


昨日、無事に審査会が終了しました。
そのあと、口頭で「合格」ということを言っていただきました。
おそらく及第点でしょうが、何はともあれ、学位をいただけることになった
ということは良かったです。長かったような短かかったような。
間違いなく言えることは、もう一回はやりたくはない3年間でした(笑)



3年間いろいろなことがありました。何をやってもうまくいかない。
まったく成果が出ない。同年代、後輩がどんどん社会という
次のステージに出ていく姿に、焦りを感じずにはいられませんでした。
自分は前に進めていないのではないかと幾度も感じました。
不甲斐なくて、悔しくて情けなくて。なぜこの道を選んだのか、
自分は研究者には向いていないと何度も思いました。
考え始めると負のループから抜け出せなくなって、
指導教員やHさんに泣き言を言った時期もありました。


両親には経済的にも精神的にも、多大なるサポートをしてもらいました。
修士で海外にいかせてもらい、博士課程に進学したいと言い出す始末。
両親には感謝してもしれきません。
だから、どうしても昨日の審査会には呼びたかったし、
自分がやりたいと思ったことをやれている姿を見せたかった。
私のわがままを聞き入れてくれた指導教員には感謝しています。



万感の思いで臨んだ昨日の審査会。
必死すぎて、正直あまり覚えていないのですが、お世辞にも
出来の良い発表だったとは言えるものではなかったと思います。
あれほど質疑応答の1時間が、長いとは思いませんでした。
最後の最後まで、できの悪い学生から抜け出せなくて
指導教員には申し訳ないという気持ちです。


審査会を終えてみて今思うこと。
3年間、一生懸命やった自負はあります。
でも、そこに「自分の強い主張や意思」が欠けていたのかなという反省が残りました。
審査員の先生や聴講の方からの質疑や助言を考えると、
本質はそこにあるのかなと思います。


私が博士課程に進学するときに、指導教員が言った学位の取得条件である
「社会にインパクトを残す結果」。たぶん、現状では
「社会にインパクトを残す(可能性を秘めた)結果」なのだろうなと思います。


これからは学位という普通免許をもって、その結果に向かって自走しなければいけません。
失敗を恐れず、ぶつけてでも、脇道にそれてでも前に進まないといけない。
それが私を支えてくれた人たちへ、今できる最大限のことです。
学位というのは、責任を背負うことだなと感じた1日でした。