日本の行く末を真剣に考えたことありますか?

satochan07012010-11-20



一般人の方はご存知ないかとは思いますが、11月18日は「土木の日」と言われています。
土木という漢字をばらしてみると「十、一、十、八」となるため、11月18日が土木の日となっています。
まあ、単なる語呂合わせです(笑)


今日は研究室の友人のT君と東京駅丸ビル横の建物で行われた、土木学会主催の土木の日記念行事
「土木の原点を考える 〜土木の力が日本を救う〜」というタイトルのもと
以下の4名の方によるパネルディスカッションが行われました。


パネリスト:
阪田憲次(岡山大学名誉教授、土木学会会長、元コンクリート工学協会会長)…私の研究でよく名前が出てきます(笑)
江川達也(漫画家。メディア:タモリ倶楽部 代表作「まじかる☆タルるートくん」「東京大学物語」「日露戦争物語」)
中野剛志(経済評論家、京都大学助教、元通産省官僚)


コーディネーター:
藤井聡京都大学教授、著書「公共事業が日本を救う」)


このように土木に携わっていない文化人2人を含めて
「土木の原点を見据えて日本復活に向けた明るい展望」が話し合われた。
はっきり言って異色の組み合わせだけど、間違いなく土木を語る上で必要なキーワードが
並んだ4名だったと思う。
(土木、コンクリート、経済学、歴史、ビジョン、教育、国家、戦争、軍事、社会科学、ナショナリズム


感想から言うととにかく面白い2時間だった。
はっきり言って学会のパネルディスカッションというよりは「飲み会の会話」といったほうが近かった(笑)
聴衆から「ふざけ過ぎだ」と厳しい意見(かなりのご老体の方だった)も出たが、
その一方で「素晴らしいディスカッションだった」という意見も聞かれ、
その瞬間自然と会場から拍手が起こったのが印象的だった。
ぜひこのやり取りを本にまとめてもらいたい。


文化人が混じっているから出てくると自然な疑問、意見。
うまくまとめて書けない自分がもどかしいのだが、忘れないように自分のメモ書きを
ここに記しておこうと思う。


・鉄道:軍事戦略、人と人とのつながり→ナショナリズム(一体感)を産む
・戦争:戦後教育で戦前を否定。「国家、軍事」という言葉にアンチ、タブーの存在
・土木=国家プロジェクト(国土防衛も含む)→戦争が否定され国家ビジョンが見えなくなった
・現代の状況:細分化された弊害(情報テロ)が起こってきている⇔総合力の必要な土木=土木技術者はこの危機管理能力にたけている
・社会科学の衰退(社会科学は戦争のような危機的状況に大きく成長する…実は地震や台風がそれにあたるのではないか)
・正しい情報を正しい方法で発信すること:水の時代の到来、インフラ限界の時期、インフラ不足の現実、ニューディール政策の効果
・歴史=自然の事業仕分け(変わらない価値)⇔進歩主義(時代とともに良くなっていく)は間違い…江戸時代の土木技術が実は理想系
→過去500年を振り返ることで、将来500年を見据えた動き(=個人主義に走れなくなる)
・日本のためにできること…良いということを当たり前にこなすこと


もう一度「公共事業が日本を救う」を読みなおそうと思った。


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ちなみに今ちょうど東京駅丸の内口の「行幸地下ギャラリー」では土木コレクション2010を開催中です。
おしゃれでかっこいい展示がされています。ぜひ、近くを通ったら見てみてください。
(〜11月30日まで)