これからのインフラを考える

今日はコンクリート診断士講習会の1日目でした。
コンクリート診断士と日本コンクリート工学会が定めた資格であり、
いわばコンクリートのお医者さん的な認定資格です。
その資格取得のために、講習会受講が必須となっています。
今季よりその受験資格が与えられました。


講義は1コマ2時間弱。結構長い。今日は3コマ行われました。
講師がなんと・・・叔父でした(苦笑)初めて仕事の顔をした叔父を見ました。
なんか不思議な感じ。すごい人なんだなぁってシミジミと実感しました。
講義自体は大学の講義に似ている感じ。もう少し、突っ込んだ実務的なところの話も
聞けたので、面白かったです。


夜は、NHKスペシャル新生日本「橋がこわれていく・・・インフラ危機を乗り越えろ」
をみました。番組の構成としては、首都高の劣化の問題から始まり、地方自治体のインフラの状況、
そしてそれに向けた課題と対策という感じで、大規模なことから、小規模なことまで、
インフラといっても多岐な話題について、話題提供とそれに対する市民や自治体の意見が
リアルタイムに放送されていました。


私としては、国レベルから地方自治体レベルまで、
公平に様々な問題点が指摘され、意見も様々な意見が取り上げられ、
それなりに面白かったなと感じました。技術者としてはいろいろ
考えるべき問題が山積で、言い方悪いけど面白い。
ただ、同じくこの番組を見ていた母親が言った
「あまりインパクトがなかった」という言葉が印象に残りました。
たぶん、これが一般市民が持つあの番組への印象。
これでは当事者意識が起きないってことでしょう。


たぶん、その主たる原因は

自分に関わる問題点にあまり危機感を覚えなかった。
大変なんだなぁって思うけど、じゃあ、自分はどうしたらよいのか(何ができるのか)という方向性が見えなかったこと

かなと思いました。番組の中で言えば、特に冒頭で紹介があった大規模インフラ(首都高の例)の問題点が
指摘されただけで、じゃあどうするかってところが市民の目線からはわからなかった
からかなぁと思いました。


原発問題で、昨年の夏は皆が節電に取り組みました。
日本人は半数を超える人が当事者として危機感を覚えれば、良くも悪くも右にならえで団体行動が取れる人種です。
国家基盤に関わる大規模インフラの劣化問題は、しっかりとその危機的情報を公開し
危機感(当事者意識)を持たせること。そして市民にできる具体的な協力方法を紳士に仰ぐこと。
最終的には10割の合意ではなく、6割程度の合意形成で舵を切ってみるのが
最善の道なんじゃないかなと思いました。