良書

金曜日から始まる、今学期の2つ目の企画、論文勉強会。
ある本(専門書)を題材に毎週40ページくらいを読んで来てもらって
フリーディスカッションを行います。内容は、なるべくとっつきやすいように
研究室の研究テーマに沿った内容を選定。でも簡単すぎてもいけないので、
質量ともに読み応えのある良書を選定しています。
私の感覚では、初読で、4年生で2割、M1で4割、M2で6割
理解できればいいかなといったくらいのレベルです。


このような勉強会は、私の指導教員の先生が毎年行なっており、
それには意欲のある学生が参加しています。私も4年生であったころから、
ほぼ毎年参加し、わからないなりに頑張って食らいついていこうとしていました。
大変は大変なのですが、1年間の研究生活を振り返ってみると、
前期でいかに勉強したかで、後半戦のメインの研究の質が決まるなということに気づきました。
知識云々もありますが、それ以上に、考え方だったり、問題にぶち当たった時の対処法が身についてくるといった感覚です。
ところが、年々先生の要求するレベル(論文の難易度)が上がり、学生が勉強会自体を敬遠し出していることに
危機感を感じるようになってきました。どうしたって、大学というシステム上これは仕方の無いことです。
だったら、私の立場で何かできることはないか。そう思って始めたのがきっかけです。


2年前にマークをしたところと、今日自分が再度読んで気になったところを
見比べたのですが、全然違うことに驚きました。
一丁前に、追加資料なんかも作っていましたが、見返してみるとイマイチです。
何がイマイチかというと、単なる「周辺知識の追加」でしかないということ。
そんなの、その気になれば教科書見れば誰だってできる。
もっと考えさせることに注力しないといけないのに、そういう構成になっていない。
そして、意外と現代に通じる問題(現行の研究テーマ)につながるヒントが散りばめられていることに気づきます。
2年前は現M2が4年生でした。ぜひ参加する彼らには、成長の一端を感じてもらえればと思ってやみません。


ディスカッションの時間は1時間。あくまでディスカッションですから、
参加者の意向を中心に作り上げるつもりですが、最悪誰からも何も話題がでなかったことも想定して、
こちらも準備しています。明らかに、1参加者と主催者では読み込み方が違います。
きっとディスカッションが始まれば、また2年前と違う自分、そして新たな自分の課題もまた見つかるはずです。


良書は時間を置いて読み返す。まだまだ成長できそうです。