私の出番

今日、同じ研究室の博士課程の一つ上の先輩留学生たち(2人)が最終審査に臨み
無事に通過されました。彼らは、いつも私の良き見本で、的確なアドバイスをくれます。
彼らの発表を見ていて色々と感じたので、メモ書きのようにまとめておこうと思います。


■最終審査は、やっぱりファイナルディフェンス!
最終審査は、英語でfinal defense。質問でつつかれても、どれだけ分厚くディフェンスできるかが
重要だなと改めて思いました。要は、わかったことを発表するのは当たり前で、
むしろ審査員の目はそれ以外の部分で、どのように学生が対応するかを見ているなと強く感じました。
わからないことは、己の持つ情報から、言えることを謙虚に述べる。また、そのことが自分のストーリーに影響を
与えないことをしっかりと納得させられる説得力が求められているなと思いました。そのためには、
データを深く読み込めて、現象が理解できていることと、一連の研究が体系的に頭にインプットされている必要があると感じました。


■発表は、首尾一貫したストーリーを仕立てる!
発表には、明確なストーリーを構築して臨まないといけないと思いました。
研究は、分からないこと、知りたいことを明らかにすることが目的ですが、
それを相手に伝えないと完結しないと思います。私は、まだキーとなる実験データや
解析結果を貯めている最中ですが、しっかりとストーリー立てて効果的に結果を見せる必要があると感じました。
発表時間は30分。3年間を30分は決して長くありません。そのためには、日頃から
常に自分は今研究の全体像のどの部分に立っているのかを意識している必要があるなと思いました。


■質疑応答は、的確に結論から完結に論理立てて話す。
質問者の意図した問に真正面から答える必要があるなと思いました。そうであるのとないのとでは、
たとえ説明が正しくても、審査員に与える印象がぜんぜん違うと思いました。
まずは結論を言う。そのうえで、その理由となるデータを示すか、直接的なデータがないなら、考えられることを誠実に、
理由も論理的に話す。質問を受けた段階で瞬間的に、話すストーリーを頭で構築する必要がある。
これも普段からの訓練がものを言うなと思いました。


他にもいろいろと細かいことは感じましたが、大きなのはこの3つかな。
審査員は、この学生が研究者としてスタートラインに立てるだけの素養を身につけたかどうかを見たいわけですから、
発表は質問者の意図を汲み取って、要所要所で、自分は大丈夫だ、分かっているとアピールする場にしないといけないなと思いました。


いよいよ、上がいなくなります。学生と言われる区分の中で本当の最上級生です。
あと1年、大丈夫かなぁという不安・心配と、早く終わりたいという気持ちが入り混じって複雑な心境です。
大変な1年でしょうが、苦労した分最も伸びる華やかな1年にもなるはず!
泣こうが喚こうが、与えられる時間は一緒ですから、悔いないようにだけやらないとなと思いました。