研究の作法2


最近、指導教員のアドバイスや後輩たちとの指導をしていた気がついたことがある。
特に、実験パラメータの決め方に関してのことである。


何か解決したい問題があって、研究をするわけだが、私は今まで物事を「引き算」で考えている節があった。
たとえばある事象を明らかにする上で、問題となりそうなものが3つ「A、B、C」とあったとする。
つまり、問題の本質は「ABC」という要素が絡み合って生まれていると仮定する。
そうすると、私の今までの研究パラメータはA、B、Cの要因を明確に区別できるような構成にしようとする。
たとえば、?:「(A、B)−B」?:「(A、C)‐?」?:「?と?から考察」のような感じ。
たぶん、そういう実験(研究)も多いように思う。


しかし、指導教員のやり方を見ているとそうではない。
問題となりそうなところをとことん突っ込む。多少不確定要因が内在してそうでも、突っ込む。引き算といよりは「足し算」のような感覚。
たとえるなら?:「AB、BC」?:「AC、BC」?:「AC、AB」


その本質は、私の理解では、こういう「足し算」のやり方をしないと、物事を見誤ったり、
結果何にも成果が出てこないという危険性があるからだと思っている。
もう少し言えば、こういうやり方をして、真の問題点を明らかにすることで、
研究の軌道というのが見えてくるのかなと思った。その段階で、地道な潰し(引き算)をするのも意味が出てくるのかなと思った。


研究スパンをよく見据えたうえで、最善の策を提案できるようにならないとね。