外に目を向けて


もちろん、今一番大切なことは、自分の博士過程の研究をしっかりやることなのだが、
それを大前提にして、今すごく視野が外に向いている。もっともっと見識を広げたいと感じている。


11月は、自分の研究の実験条件等を詰めたり、指導している後輩たちとも連携を密にしないとけない時期なのだが、
それでも外に出ていろいろと吸収したい意欲に満ち満ちている。全国各地をいろいろと飛び回って見学、調査することになりそうである。
こういう機会に恵まれているというのは本当に幸せなことだと思う。私にできることは、できる限りのことを吸収することである。


特に11月の第4週は忙しい。週の前半が研究室のチームでの山形調査があり、
週の後半が10月から加盟した日本コンクリート診断士会の見学会に参加してくる。
その目玉が、話題の「浜岡原発」というから面白い。こういうのは、個人ではまず間違いなく
入れないところだろうから貴重である。



というわけで、事前に何か勉強しなきゃなと思い、最近読んでいるのが「原発危機 官邸からの提言」である。

原発危機 官邸からの証言 (ちくま新書)

原発危機 官邸からの証言 (ちくま新書)


浜岡原発云々の前に、まずは事の発端をしっかりと多角的に見とかないといけないなと思い、行き着いたのがこの本。
当時の内閣官房副長官である福山さんが書いた実際に走り書きのメモを題材に、官邸という現場で何が起こったのかを
経時的に臨場感豊かに描かれている。そこからは、メディアを通して描かれる官邸とは違う、血の通った官邸が描かれている。
政治不信、官僚不信というが、やっぱりこの人たちはすごいと思う。選ばれるべくして選ばれている。


いろいろな人たちの見方や意見をしっかり認識して、現場見学に臨みたいと思う。
これも私が研究室で学んだ(学んでいる)ことの一つ。