勉強会(輪講)

satochan07012010-04-22


今日から、研究室の毎年この時期に恒例の勉強会がスタートした。週1ペースで10回程度開催される。
この勉強会は指導教員が厳選した超一級の論文を題材に、学生たちが輪講形式で内容理解を深めていく形をとっている。


もともとの発想は、緒方洪庵適塾のシステムである。
彼らは、ある題材(当時は蘭学の文献)を皆があらかじめ勉強し、輪講の場で分からないことや
詳細な説明を参加者の誰かに問いかける形式をとる。答えられれば答えた人が次の質問を提示し、誰かに解答を求める。
答えられなければ、答えられなかった人のランクが1つ下がることになる。
こういうことを繰り返すことで、その後の勉強の席取り(下位層は日の当らない狭いスペースしか与えられない)の順位が
決まったり、上位層では活発な議論が真剣に執り行われるようになる。
人間の競争心理をうまく使った、学習方法である。


ここまでシビアではないものの、毎回学生には入念な予習が求められ、
輪講の場は緊張感の張りつめた場となる。まだ研究室に入りたての4年生などは
この雰囲気と大変さにリタイアするものも毎年多数出る。でも、
自分の経験上この場は本当に自己を高める非常に良い場だと思う。
毎年自分のレベルが上がるにつれ、同じ題材(論文)を読んでも得られる情報はホント違うなと最近肌で実感する。
今の自分にできる最高のパフォーマンスをすることで、今得られる最大のものをこういう場を利用して
得ていきたいものである。


注)写真は4月生まれの人へのお祝い風景です(笑)