東北縦貫線事業

satochan07012010-06-01


今日は土木工学教室の見学会に参加してきた。
現在東京で動いている最大で最後とも思われるプロジェクト。
それは「東北縦貫線プロジェクト」である。


数年前に湘南新宿ラインが開通し、山手の西側は北は高崎や宇都宮から、
南は小田原や逗子方面まで直通路線が開通した。
しかし一方で山手の東側はというと、高崎線宇都宮線常磐線は上野止まり。
東海道線との乗り入れができておらず、利用者は一度山手線か京浜東北線に乗り換えなければ
ならない状況にある。この状況を改善し、東側も北は高崎、宇都宮、東は土浦から、
南の横浜方面まで直通路線を作るのが「東北縦貫線プロジェクト」である。


じゃあ、いざ新しい線路を新設するといっても、東京のど真ん中に土地の余裕などはない。
地下も地下構造物やメトロで手いっぱい。じゃあ、どうする?
答えは「新幹線の上に高架橋を増設して走らせる」であった。つまり上野と東京間は新幹線の上を
これら3線が通ることになる。


しかし一口に高架橋を新設すると言っても予定外の荷重増加で元々の新幹線高架橋は壊れないのか?
実は新幹線高架橋を作る当時から、増設を見越して耐荷力に余裕を持たして設計されているのだとか。いやはや。先人の心配りというか知恵はすごいものである。


詳しいことを言い出したらきりがないが、とにかくさまざまな工夫がされ、
夜中列車が止まる数時間で毎日工事が行われ、着実に完成へと向かっている様子をみることができた。まさに土木の醍醐味である。ちなみに開通は3年後を予定だそうです。