公共事業が日本を救う

satochan07012010-11-03



ちょっと衝撃的なタイトルかもしれませんね。


最近見聞きする本を読んでて、インパクトを受けた本があります。


「公共事業が日本を救う」
藤井聡 京都大学教授)


国民の多くが首をかしげるんじゃないでしょうか。
趣旨は非常にシンプルで、


「コンクリートから人へ」


のキャッチコピーに代表される悪玉のようなイメージの公共事業を
論理的に、数値でその必要性を説いていき、また公共事業こそが
日本を救う大きな一役を担うということを述べています。


きっとこれだけ言われても、


「おまえは土木のまわし者だから」


と思われるかもしれません。

まず、日本を救う話は置いておいて、最初に自分が思ったのは
純粋に研究者として学ぶことの多い本だなと思いました。


それはデータの扱い方一つでこれだけ人に与える印象が違うということです。
しかしそれは研究の域に留まらず、そこから派生して公共事業に関して報道されていることが
いかに作為的であるかということもいやってほど分かります。


またこの本の中でたびたび出てくるこんな記述もあります。
「知識も大してない癖に、単純に「不要だ」とか「無駄だ」と叫ばないことがマナーのように
何もほとんど知らない癖に「必要論」を叫ぶのもまた同様である」


情報が飛び交う、現代において信じられる情報は自分が納得して取捨した情報のみです。
自分のすそ野が狭ければ、偏った情報しか集められず誤認してしまう怖い世の中。
世の中の人が勉強をし無さ過ぎて(もしくはしても追いつかないほど世の中が複雑化しているか)、
偏った情報に流されている。それはまるで、「マスコミ」という独裁国家に国民が支配されている
といっても過言ではない気がします。


少しでもこうしたことに共感してくれる人がいるとすれば、
ぜひだまされたと思って読んでもらいたい一冊です。


間違いなく、公共事業に対する偏見が変わるでしょうし、
自分の無知さを知らされることになるはずです。(もちろん自分もその一人)