研究室合宿1日目

satochan07012011-09-12



今年は東北被災地を巡る研究室合宿になった。
ここ被災地に来るのは今回が2回目である。
前回は震災後調査のために、震災後約1カ月で先生に同行してやってきた。


今日は午前中に、某高速道路会社の現場見学をさせてもらった後、
石巻市南三陸町を見て回った。


正直ここに来るまで、このような団体での現地視察というのは実際どのようなものかと
複雑な心境もあった。当たり前であるが、これは見せものではない。
自分が実際に被災した立場だったら、観光バスで乗り込んでくる学生をどう思うだろうかと考えた。
ただ、自分たちは土木を学ぶ立場でもある。結果結論は出ぬまま、現地へ赴いた。


前回との比較で言うと、南三陸は依然として壊れた建物が数多く残存しているものの、
1か月前と比べれば、ずいぶんと更地が増えた。ただ、復興が進んだというよりは、
片付けられたがれきは行き場を失い、集積所にうず高く盛られているにすぎなかった。


現地の人とも、言葉数は少ないが会話することができた。
横浜から来たことや、土木を学んでいることなどの話をすると、
声をかけてくれる人が口々に、我々の労をねぎらってくれたのが意外だった。
間違いなく大変なのは被災された方たちなのに。


被災地に赴くのは、なんとなく心持が重い。これは皆が思う共通の感情だろう。
しかし、土木を志す人に限らず、真剣に天災に向き合うなら気持ちがある人なら、
その敷居を無理やりにでも取っ払って、現地に赴くべきである。
現実に目をそむけず、自分の目で見て感じて、しっかりと考えることが大切だと痛感した。