野田総理

別に偉そうなことを語る気は、まったくありません。
私が思う政治に対する、(私を含めた)多くの国民の素直な心の内を想像して書いてみました。


政治はよくわからん。国内外の経済システム、福祉、世界情勢、法体系等等の様々なことがわかっていないと
理解できない(気がする)。毎日仕事や家庭で手一杯で、新聞もまともに読まない、教養のない私なんかが、分かるわけない。
政治に興味を持たなきゃいけないんだろうなぁと思っても、昼間のNHK中継は小難しそうだし、わざわざ面白い民放を見ないで
夜仕事から疲れて帰ってきて頭使いたくないなぁ。朝の街頭演説も、朝時間ないからちゃんと聞くの無理だし、立ち止まって聞く勇気はないなぁ。
一方、ネットやTV等のメディアから流れてくる情報は、偏っていると言われるが、
短い時間で、端的でわかりやすいフレーズやキーワードがキャッチできるし、それでいて刺のあることが多いのでわかった気になるなぁ。
もし政治のこと聞かれたら、例えば政策や政党の方針に同調するのはある程度の知識が必要だが、
批判だったら、見聞きしたキーワードを自分の生活で想定してみることで比較的簡単にできる。
また政治に関するゴシップの方は、明らかに許せない。政治ってよくわからないうちに進んでいるし、それだけに、なんかいろいろ悪いことやってそう。
世の中の大勢乗ってれば目立つこともない、己の無知さを露呈することもない。政治のことは、寡黙な態度をとって、同調しておくのがベター。
そもそも政治がわかったところで、自分の生活が豊かになるわけじゃないし…。


私の心の中から出てきた素直な感覚はこんな感じ。なんでこんな記事を書いたかというと、
今日、ひょんなこと(以下に書きます)から国の政策を読むことになりました。
思い切って一つ敷居を跨いでみたら、案外政治の思想とかってわかりやすく書いてあるなぁと思ったので、
私のひくーーーーい目線で紹介することにしました。


読んでみて感じたのは、
1.政治に興味を持ってもらおうと、HP上とかで、わかりやすく書こうと努めてくれている
2.国民が政治に関心がなくて、そうした情報をを見逃している。
もしくは誰も教えてくれない(周りの人も興味がない)から存在自体を知らないだけ
3.少なくとも、大学でゼミとか経験したことある人なら、十分に持論を持って議論を展開できる
要は食わず嫌いと一緒だなと思いました。


ひょんなこととは、それこそ現代メディアの典型ともいうべき、Yahoo!のトップニュースから
「40歳定年制に賛成か反対か?」なんてふざけた記事(と思った)が出ていて、
「なんじゃそりゃ!!」と私もムッとして、その記事にアクセスしたことから始まりました。
いわゆる私も、典型的なミーハー日本人ってやつです。
しかし、リンクを伝って見ていくと批判どころか、むしろ「野田総理やるなぁ」って感心しました。
「40歳定年制」の話は、あくまで思案にすぎません。しかも、様々な周辺状況が整備されている(例えば再雇用が約束されている)
ことを前提とした上での話。思案はあくまで思案。今後じっくり考えていけば良いだけで、理念を見失ってはいけません。
批判している人たちは、本当にしっかりそこまで確認して批判してたんでしょうか。
きっかけは、どうであれ、今回は、メディアが私にとっていい方向に加担しました。


この提言が出たのが、「国家戦略室のフロンティア分科会」という組織からでした。
要は「日本がよくなるために、中長期的に良いことを考えていきましょう」という集まり。
メンバーを見ていて驚いたのは、どこぞのお偉いさんだけじゃなくて、大学院生とかも入っているんですね。


そのHPに行ってみると、議論した結果報告として、部会(分科会の下部構成グループ)毎に
その理念だったり方向性が報告書に示されていました。その報告書の「目次」をざっと目を通すだけで
概要は伝わってきました。もちろん、本文にはそれに至る理由がしっかりと書かれています。
目次のタイトルは、内容のエッセンス。すごく共感できるキーワードが並んでいましたので、
ぜひ騙されたと思って、ぜひ自分の目で見てみてください。
http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120706/hokoku2.pdf


よくよく考えると、政治家だって、なんの根も葉もなしに選ばれるわけがない。
自分が今立候補したら選ばれるかと言えば、まぁ無理でしょう。だって彼らは政治ことで、常に誰よりも頭を使っている
プロ集団ですから。そうなると実は、彼らを批判するって、実は相当な知識がないと本来はできないはずなんですよねぇ。
そう考えると、政治家がコロコロ変わる今の日本って実はものすごいことで、
理論的に考えれば現状の「日本国民超すごい!」か「日本国民超すごくない!」のどちらか両極端を
世界に向かってアピールしているわけです(たぶん後者)。


なんか、政治が少し身近になった、よい一日でした。