憤り

Facebookにもシェアした内容です。
先日起きた、京急脱線事故の現時点までの調査結果報告をYahoo!ニュースが伝えていました。
その見出しが「コンクリ塊に電車ぶつかる=京急脱線事故から1カ月―運輸安全委」でした。


気になって、リンクされていた発表された報告書を見てみると、まったくもってYahoo!
つけたタイトルが内容を反映していないことがわかります。(以下は発表された報告書の抜粋)


現在までに判明した事実

1.崩落したのはトンネルの入口手前の斜面で、斜面にある斜面防護工の一部が破損し、
それらの一部が斜面下部まで落下していた。また、この斜面の下部から上り線の線路に掛けては
水分を多く含む土砂が堆積しており、それには樹木や斜面防護工の基礎等が混じっていた。

2.列車は、線路に堆積した土砂に乗り上げて1両目〜3両目が脱線し、
土砂が堆積していた箇所から約80m進んで、船越第1隧道内で停止していた。

3.1両目車両の床下の機器は損傷が激しく、コンクリート製の防護工の基礎を巻き込んだと思われる。
また、2両目は、この防護工基礎を前台車付近の床下に巻き込んだ状態で停止していた。


センスがあるなしは別として、事実をしっかりと見出しを付けるなら
「崩落した土砂に乗り上げ電車が脱線。〜(副題)コンクリート塊に乗り上げ、車両を損傷〜」でしょうか。
事故原因として重要なのは、間違いなく前者。後者はおまけです。


コンクリートを勉強している人間だからこそ、今回は特に敏感に感じたのだと思いますが、
往々にして、様々な記事でこういうことがまかり通っているんだろうなと推察されます。


人にわかりやすい説明と、事実を捻じ曲げることは話が違います。
どうも、悪意が込められている気がしてなりません。強い憤りを覚えました。