最前線で


今日は割り切って一日、後輩の実験のお手伝いに当てることに決めた。
結局は、午前と夕飯後の計6時間程度だったであろうか。
自分自身にとって、ただの作業じゃなく、いろいろと感じることの多い良い機会になったと思う。


おそらく彼の研究は誰の目から見ても、作業量が誰よりも群を抜いていると皆が認識している。
しかし、この時期は誰もがそれぞれ忙しい。だからこそ、彼当人もなかなか手伝ってと言いづらいし、
また周囲の人間も言いづらい。すごくわかる。


私は、これまで何人もの先輩たちに教えを乞うてきて、コンクリートの研究には
協調性が欠かせないことを痛いほど感じてきた。
優しい先輩たちに、何度も助けられてここまでやってこれた。
だからこそ、今のコミュニティーで先輩である私が
そういった雰囲気をつくる意味があるし義務があると感じている。
(皆の雰囲気が非協力的であるといういみではありません)
先輩だからって、ふんぞり返っていて良いわけではない。
先輩だからこそ、気を見て前に出る時も必要である。


無理する必要はない。皆各々の立場で忙しいから。
誰が忙しくて誰が忙しくないとは言えない。立場が違うから。


でも、誰にでも言えるのは、ちょっとしたこと、ちょっとした時間でもいいから
ふとした時に人のことに注目して、ちょっと勇気を出して(?)、
一歩前に踏み込んで、手を差し伸べてあげることが大切。そのほうが巡り巡って
何らかの形で必ず自分に跳ね返ってくる(時には倍以上の形で)って、私はそう信じている。
これって実はコンクリートの話じゃなくて、人間社会そのものの縮図だと思う。


実際前に出てみる(そういう雰囲気を作る)と、いろいろと後輩も質問してくるし、
私の目からですら問題だなと思うことも見えてくる。自分の研究は確かに進まなかったけど、
それ以上に自分の糧となった有意義な時間だったと思っている。無理しないで、
これからも実践していきたい。